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上海万博特別ステージ「日本の心」出演を終えて~友香

2010-06-14

 

 

 

2008年より上海万博のプレイベントなどで活躍してきた和ポップシンガー友香。5月16日、17日にアジアスクエアのステージに立ち、5500人の観客の喝采を浴びた。楽曲に込められた歌詞と音作りだけでなく、衣裳や振り付けに至るまで、ポップスの中に日本人の琴線にふれるエッセンスを取り入れ独自の世界観を演出する彼女の、アーティストとしてのこだわりと上海万博にかける思いとは…

友香の音楽は、幼少から親しんだクラシック音楽にルーツがある。音楽高校、音楽大学とクラシック声楽を学び、スキルを磨く中でステージに立つ意欲も膨らんでいく。シンガーとして自分の歌声に乗せて多くの人にメッセージを伝えることを生業にしたいと真剣に考え始めていた頃、プロ歌手友香としての彼女を育てたプロデューサー喜多村 豊可氏が、「多くのジャンルの音楽や舞台芸術にふれるうちに自分のスタイルを見つけなさい」と導いた和楽器の音色に友香は大きな発見をする。

西洋の音楽のようにメロディーがなく、リズムもない日本古来の音楽には、しかし演奏者や歌い手の吹き込む魂のメッセージがある。そして日本古来の楽器には、西洋の楽器のような広い音域(レンジ)がない代わりに人声に近い、なんともいえない日本人の心の深淵に届く響きがある。

これを現代日本人の感性に合うようメロディーに融和させた新しい音楽のスタイルが作れないものか。和楽器の響きを生かしたオリジナル楽曲の制作が始まった。

歌い手として自分の声で届けるメッセージにはこだわりたいという思いから、友香は作詞を手がける。試行錯誤の中で「いろは詩(うた)」をはじめとするオリジナル楽曲が出来上がり、友香は和ポップにこだわるアーティストとしてキャリアをスタートさせた。

友香と上海を結びつけたのは、喜多村プロデューサーと親交があり、中国文化への造詣も深い着物メーカー川久の社長川上道久氏。川上氏は日本でも中国の舞台芸術として知られる京劇のルーツといわれる昆劇の衣裳の復元などを通じ、中国のアーティスト人脈も広い。

友香の舞台衣裳としてジーンズ生地の着物を提供したり、友香の音楽を良く知る川上氏からの推挙により、2008年3月に東京の六本木ヒルズにある超一流ホテル、グランドハイアット東京の最大のバンケットホールで行われた上海万博のプレイベントで歌唱を披露し、日中の政財界人ゲストをはじめとする出席者から喝采を浴びた。

このときから、友香にとって上海万博は特別なイベントとなり、日本代表としての意識が改めて高まり、さらなる高みを目指して活動を続けてきた。「和の心を織り込んだ歌って素敵な反物のようなものだと思うんです。それを着物にしてくれるのが楽器奏者たち。私はそれをどう着こなして、観客の方々の心の目にどんな映像を残せるか。感動させられたら最高ですね。」

今年ついに実施となった上海万博は、そうした友香の思いが中国の、そして世界各国から集まる人々に届くかどうかの勝負の舞台であった。西洋文化のクラシックなたたずまいと近年の中国を象徴する活気に満ち溢れる上海には万博会場の建設中に2度訪れ、街の空気を感じて、期待感が自然と自分を奮い立たせてくるのを感じた。

「和楽器のルーツって中国にあるものが多いんです。そう考えると私の音楽のルーツもここにあるのかな、って。その本家に認めさせられるかどうか勝負!みたいな感覚かもしれません」

そしてスタッフたちとともに3度目の上海入りとなったのは、開幕から2週間を経過した5月15日。この時期、上海は雨になることも多いと聞かされていた。和楽器は湿気で音域が変わってしまったり、雨は天敵であるため、天候は心配だったが、ステージの時間には何とか雨も上がってくれた。

会場内最大のオープンステージ、アジアスクエアまでは徒歩で会場内を移動するのだが、宿泊先ですでに衣裳である着物をまとって現れた友香たちに行き交う来場者たちも興味津々。「この人たち、みんな聴きに来てくれるといいね。」メンバーと言葉を交わしながら楽屋入り。

和太鼓の力強いオープニングパフォーマンス、着物ファッションショーに続いて、友香の和ポップ。ステージの周りは5千人を超える観衆が詰めかけていた。万感の思いを込めて和ポップの代名詞である代表曲「いろは詩」を披露。「まっすぐに見つめられる視線を感じながら、とても楽しく歌うことができました。一人一人が本当に真剣に聴いてくれていました。音響も良く気持ちよくパフォーマンスできました。」

ショー全体のエンディングでは、中国でも広く愛される喜納昌吉の代表曲を出演者全員で合唱。友香も中国語詩で歌い、中国語でメッセージも送った。

ステージを降りた後、多くのカメラと握手を求める声に囲まれた。上海の現地メディア「上海外語ニュース」「娯楽在線」からもインタビュー取材を受けて「上海万博成功を祈念します。」とコメント。

二年越し念願の上海万博を終えて友香は、「私たちの和ポップが確かに中国の人たちにも届いたと大きな手ごたえを得ることができました。」

そしてもっと、を友香は見据えている。

「今回のステージでは、深山豊扇先生(深山流家元)に振り付けしていただいた踊り(日本舞踊)も披露したのですが、日本人の表現者(アーティスト)として踊りのクオリティももっと上げていきたい、と思います。トータルのパフォーマンスとして、より多くの人に受け入れられ、楽しんでいただけることが私の喜びです。」

和ポップを軸として、さらなるパフォーマンスの幅を広げることを構想している、という。「中国の人たちにも和の心は通じると実感しました。日本語で和は輪と同じ音。

私の歌が大きな輪になって、日中友好の架け橋になれたら最高ですね。」中国各地での活動にも意欲を持っているという友香の、バージョンアップした姿にどこかで会うことができるかもしれない。

 

Profile

4歳からピアノ、中学二年より声楽を始める。国立音楽大学付属音楽高等学校を経て、同大学声楽科を卒業。その後、若い感性と現代的な解釈で、日本人の心象に深く刻まれる伝統文化のエッセンスをスタイリッシュにアレンジし、親しみやすい独自のスタイルを作り上げ、それを『和ポップ』と名づけ、2006年よりライブ活動を積極的に展開している。心技体を伴った日本女性としての、たおやかな美しさを目指して、日本舞踊を学び、その所作をパフォーマンスにも取り入れるなど音楽以外にも研鑽を積み、2006年ミス日本北関東グランプリを受賞する。2007年5月、読売新聞北陸支社発刊45周年記念事業から生まれた『たったひとつの幸福』でCDデビューし、富山県を中心にライブイベントを展開。日本テレビ系『24時間テレビ』には富山会場で出演。9.11の平和を願う『セプテンバーコンサート』では東京メイン会場に登場。2008年日本側の歌手として上海万博レセプションに出演。20094月友香ミニアルバム「いろは詩」を発売。2010年5月、念願だった上海万博にて、万博会場内特別出演イベント「日本の心」に出演。2010年秋公開予定の映画「森の歌が聞こえる」に出演予定。主題歌の歌唱を予定。(同映画は、文部科学省推薦映画として釜山国際映画祭に出品予定。

 

友香公式サイト www.tomoca.net

 

 

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